単元の記録

単元ごとに行ってきた内容を掲載します。

情報社会の問題解決

2023年度

今回は、授業で扱った部分は「情報とは?」「情報の特性」「問題解決と情報モラル」のみでした。最初の2時間分で、「情報I」の導入を兼ねて扱いました。残りの内容は、2学期,3学期に分散させ、授業時間内では扱わず、教科書の該当範囲を読みながら課題に答えるという形式をとりました。年間の授業時間でどうやりくりするかを考えるために試験的に行ったものです。

1学期

内容キーワード・参照した資料など
1情報とは・情報の特性【「情報」って何?~イメージされる単語をjamboard上で共有】情報・データ・知識
【ネットに書き込んだ情報は、なぜ消えない?】残存性・複製性・伝播性
2問題解決と情報モラル【ネット炎上が起きるのはなぜ?~ブレインストーミングとKJ法を使って~】

2学期

内容課題
情報システム【身近な情報システムを取り上げ、どのように生活を便利にしているか考えよう】

3学期

内容課題
知的財産権【産業財産権・著作権にまつわる実際の事例と、問題になる権利を取り上げよう】
【個人情報を提供する場面と、どんな個人情報を提供しているか紹介しよう】

過去の単元計画

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コミュニケーションと情報デザイン

2023年度

1学期冒頭~中間試験までに「メディアとコミュニケーション」「情報デザイン」を、それ以降の5コマ程度で、座学中心で「情報のデジタル化」を取り上げました。

「メディアとコミュニケーション」は、授業では取り上げず、教科書の該当範囲を読みながら課題に答えるという形式をとりました。

「情報デザイン」に関する内容は、一通りのネタを取り上げてから「まとめの課題」を行いました。ちょうど5時間ほどでここまでやれるんだなあと手応えはあります。

「情報のデジタル化」は、文字のデジタル化までを教育実習生が担当してもらいました。

メディアとコミュニケーション

内容課題
メディアの分類【「同期性」と、「発信者と受信者の人数による分類」でコミュニケーションツールの分類を行い、それぞれのメリットとデメリットを考える】

情報デザイン

内容キーワード・参照した資料など
1社会の中の情報デザイン情報バリアフリー・ユニバーサルデザイン
webアクセシビリティ・ユーザビリティとユーザインターフェース

UIデザイン(ゲームのボタン設計)のグループワークを実施(時間の都合で構想までで終わる)
2情報デザインの工夫①フォント・表・グラフ【Google Docsによる実習】
→開隆堂「実践 情報Ⅰ」p22の素材文を利用

見出しやフォントの工夫、箇条書きによる構造化
表による可視化
グラフは紹介のみ(データ活用で再度扱う)
3情報デザインの工夫②図解化【提示された短文を図解化しよう】
こちらの事例を参考にしました

図解のパターンの紹介
手書きで「提示された文章を図解化する」実習を行い、1問ずつ全体に共有
google 図形描画で図解を作成
4情報デザインの工夫③配色色の三属性(色相・彩度・明度)の関係をカラーピッカーで確認
Colorableで配色の視認性を確認
円グラフに自由に配色し、Google Chrome DevToolsで色覚多様性の見え方のシミュレーション
5情報デザインの工夫④課題にチャレンジ【課題:文字だらけの文書を、誰が見ても一目でわかりやすい文書にする】
→東京書籍の教科書から素材文を利用
「情報I Step Forward!」p143
「新編情報I」p126

情報のデジタル化

内容キーワード・参照した資料など
1アナログとデジタルアナログとデジタルの違いとは?
情報量と2進法
ビット・バイト
22進法・16進法2進法とは?10進数との表記の違い
16進法とは?
3デジタル化の方法文字のデジタル化
音声のデジタル化
画像のデジタル化
動画の表現

※修学旅行と重なり、不在中は「スタサプ」視聴による自学自習スタイルをとりました
4データ量の計算画像や動画のデータ量の計算

過去の単元計画

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情報通信ネットワークとデータの活用

2023年度

2学期冒頭~中間試験までを「データの活用」「ネットワーク」、それ以降は「データベース」「セキュリティ」を扱っています。単元の一部を授業で扱わず、課題形式にしたおかげで、比較的授業時間に余裕があったかなという印象です。

「データの活用」は、ほぼ昨年度と変わりません。相関分析課題をSSDSE(教育用標準データセット)からとどランに変更したところ、思った以上に面白い発想が出てきた感じかあります。「データベース」も基本的には昨年度と一緒ですが、「射影」「選択」「結合」操作の演習を自習形式にし、最後に練習問題を解く、という形に切り替えました。

「ネットワーク」は、実習・体験を重視し、ひとつの流れを構築できたかなと思います。実習・体験を取り入れた部分を中心に事例報告し、web記事化もされました。「セキュリティ」も、BOUCHOを使い、体験的に学べるように工夫したつもりです。

データの活用

内容キーワード・参照した資料など
2表計算ソフトウェアの基本的な扱いgoogle spreadsheet上での四則演算
絶対参照・相対参照
基本的な関数(sum, averageなど)・グラフの作成方法
3データの可視化 グラフの作成方法・だましグラフ
4データ分析の手法「相関」「回帰」 散布図・相関関係・因果関係・相関係数・回帰直線
5相関分析演習とどランを用いた演習
こちらの事例を参考にしました
6データの収集:尺度水準とアンケート 尺度水準・アンケート作成実習
7データ分析の手法「クロス集計」ピボットテーブルとグラフ化

ネットワークの仕組み

内容キーワード・参照した資料など
1ネットワークの構成ネットワーク・インターネット・LAN・WAN・ハブ・ルータ・無線LANアクセスポイント・IPアドレス
※下記のサイトを授業中に利用しました
海底ケーブルマップ」「ネットワークシミュレータ
2情報通信の取り決め電話交換回線・パケット交換回線・プロトコル・TCP/IP・ルーティング
※プロトコルの必要性を体験する実習として、「大声手渡しプロトコル」を実施。ルーティングの体験も、コチラの事例を参考に実施しました
3Webページ・メールの仕組みクライアントサーバシステムドメイン名・DNS・WWW・Webサーバ・HTTP・URL・SMTP・IMAP・POP
※クライアントサーバシステムの理解のために、チャットプログラムを用いた体験(こちらの書籍を利用)を実施。ドメイン/IPアドレス変換サイトも授業中に紹介しました。
4転送速度と圧縮率の計算bpsとは?転送速度の計算
圧縮率の計算・「圧縮率が高い」とは?

データベースの利用と活用

内容キーワード・参照した資料など
1データベースとはデータベース・データベースが使われている場面・DBMS
リレーショナルデータベース(sAccessを触りながら)
表(テーブル)・行(レコード)列(フィールド)
主キー・外部キー
2リレーショナルデータベースとはsAccessを用いた実習:射影・選択・結合・集計の各操作を、自習形式で演習
3データベース実習【課題】
sAccess中のプリセットDBから任意のDBを一つ選び、自分の知りたい情報をコマンドを用いて表示させ、それを何に役立てることができるかを考察する」

セキュリティ

内容キーワード・参照した資料など
1暗号化暗号化の必要性・共通鍵暗号方式・公開鍵暗号方式
BOUCHOを利用して体験を通して理解していきました
2SSL/TSL・誤り検出符号ブラウザ上での「鍵」マーク・SSL・HTTPS・パリティビット
※垂直水平パリティビットの実習(教科書補助資料を利用)

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コンピュータとプログラミング

2023年度

1学期に「モデル化とシミュレーション」を先行して行い、2学期の終わりごろから3学期の前倒しとして「コンピュータの仕組み」「アルゴリズムとプログラム」を進めました。2学期中では、アルゴリズムの説明とPythonプログラミングの導入として「プログル情報」を一緒に進めていく形をとり、3学期から本格的にプログラミング実習に入るという流れをとりました。事前に「プログル情報」で穴埋め形式で演習を行ったことで、3学期の実習は(思ったよりも)スムーズに進んだ印象がありました。

「モデル化とシミュレーション」の事例はコチラで発表、またコチラで記事化されました。

モデル化とシミュレーション

内容キーワード・参照した資料など
1モデル化とは?シミュレーションとは?モデル化・シミュレーション・モデルの分類・シミュレーションが使われる場面
表計算ソフトを用いたサイコロの出目のシミュレーション
2シミュレーションの実際Scratch上でより現実に近い感染症シミュレーションを作成
感染症シミュレーションは、こちらの事例で紹介されているプログラムを改変しました
3シミュレーション実習「感染症シミュレーション」のパラメータを変えて、どのように結果が変わるか検討する

アルゴリズムとプログラミング

※項目6,7は、時間に余裕のあったクラスのみ実施。

内容キーワード・参照した資料など
1アルゴリズムアルゴリズムとは何か
アルゴロジック2を用いたアルゴリズム体験
2Pythonプログラミング演習プログル情報」Lesson1(2コマかけて実施)
3プログラミング実習1
「100連ガチャを作ろう」
文科省の公開動画をお手本に、下記の流れで実習を行いました。2コマかけて実施。
順次構造(print文の使用)
変数・代入式
数値や文字列の代入
算術演算子
分岐構造(if-else文・elif文)
比較演算子
反復構造(for文)
まとめ:当選確率1%のガチャを作成する
3プログラミング実習2
「公正な発表の順番を決めよう」
文科省の公開動画をお手本に、下記の流れで実習を行いました。
変数・リスト
random.shuffleモジュール
関数(list関数・range関数)・引数
まとめ:公正な発表の順番を決める(※1~40までの数字をランダムにシャッフルするプログラムを作る)
4プログラミング実習3
「お題に沿ったプログラムを書いてみよう」
「順次構造」「分岐構造」「反復構造」を利用し、与えられた指示のとおりに動くプログラムを作成する。プログラムは、5行~10行程度で作れるようなものを準備しました。グループ内で各メンバーと助け合いながら完成させていくようにしました。
5プログラミング実習4「100連ガチャ発展問題」「100連ガチャを作ろう」の完成版を指示通り改変する
(「あたり」の出現割合を操作・出力するメッセージを増やす)
6プログラミングまとめ
「自由制作課題」
これまで学習した内容を踏まえ、ランダムを用いたプログラムを作成する

コンピュータの仕組み

内容キーワード・参照した資料など
1ハードウェア【スマホのスペックを調べよう】
コンピュータの特徴(入力→処理→出力)
入力装置・出力装置・制御装置・演算装置・CPU・主記憶装置・補助記憶装置
2ソフトウェアとインタフェース基本ソフトウェア・応用ソフトウェア
ドライバ・アイコン
GUI・CUI(コマンドプロンプトでCUI体験)
3論理回路論理回路とは?
AND回路・OR回路・NOT回路の作成
半加算回路の作成
実習ツールとして、論理回路シミュレータを利用しました
4誤差オーバーフロー・丸め誤差・情報落ち(コチラの事例を参考にしました)
誤差とゲームのバグの関係について、ドラクエIVで8回逃げると会心の一撃が出る現象その理由についての動画を紹介しました

過去の単元計画

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その他

AIのはなし(2021年度)

英理女子学院高等学校 iグローバル部2年「数理情報」(3学期)で実施予定だった大枠の構想です。校外で受けた研修会などでのお話を参考にしています。本来は、Teachable MachineとStretch3を用いてAIアプリを作成する予定でしたが、オンライン授業に切り替わり、AIアプリの構想という課題を最後に出しました。

内容キーワード・参照した資料など
1AIとは?人工知能・機械学習
2AIを使ったアプリ体験①「学習したモノ」を利用したAIアプリの体験
 →AutoDrawQuick Draw
3AIを使ったアプリ体験②「自分で学習させる」AIアプリの体験
 →Teacheble MachineStretch3
4AIアプリを作ろうTeachable MachineとStretch3を用い、アプリケーションを作成する

p5.jsによるメディアアート入門(2021年度)

英理女子学院高等学校キャリア部情報デザインコース2年「情報テクノロジー」(3学期)で実施予定だった大枠の構想です。途中からオンライン対応となり、授業ではそれぞれの内容についてデモンストレーションを行い、「自分だったらどんなものを作りたいか?」という構想を考えさせていました。教材は、コチラのサイトコチラの書籍を参考に、自作のものを作りました。また、実習はbit arrowを用いて行いました。

授業自体は2時間連続であったため、前半でそれらのトピックの解説、後半でその時間に紹介した関数を用いた自由制作を考えていました。

実行結果がビジュアル的にわかるので、p5.jsを用いながら、javascriptでのプログラミング実習を行うのも良いのではないかと考えています。

内容キーワード・参照した資料など
1メディアアートって?
p5.js紹介
bit arrowの操作について
p5.jsにおける基本知識(setup関数・draw関数・座標系)
2かたちと色の表示図形描画に関する関数(rect関数・ellipse関数など)
描画属性に関する関数(stroke関数・fill関数など)
3乱数を利用した描画random関数
4マウスを使ったインタラクションシステム変数(mouseX, mouseY, windowX, windowY)
5変数を使った制作変数の定義・代入
6文字を使った制作文字に関する関数(text関数など)
7自由制作これまでの内容を踏まえ、自由に作品を制作する

教材はこちらにあります。

HTML+CSS入門(2021年度)

英理女子学院高等学校キャリア部情報デザインコース2年「情報テクノロジー」(2学期)で実施。教材は自作のものを利用しました(教材作成に当たり、コチラコチラの書籍を参考にしました)。まずはHTMLの基本的なタグの紹介を行い、指示に合わせてテキスト情報に対しタグを付与する練習を行った後、その後cssの実習に入りました。ツールはAtomを用いて行いました。

学期末の最終課題は、「フルスクリーンページを作る」というものでした。時間がタイトになってしまい、課題の回数を増やすなど、自由制作の時間を増やせたら良いなあと感じています。

内容キーワード・参照した資料など
1ガイダンスHTMLとは?CSSとは?
Atomの使い方
2HTML基礎HTMLの基本構造
要素・属性
headタグ・bodyタグ
主なタグの紹介(h・p・list・tableタグなど)
3CSS基礎CSSの基本的な書き方(セレクタ・プロパティ・値)
主なプロパティの紹介
単位の指定・フォントの種類・色の指定
divタグの活用とcss
ボックスモデル
フレックスボックス
4HTML+CSS実践:フルスクリーンページを作ろう参考資料:Mana「1冊ですべて身につくHTML & CSSとWebデザイン入門講座」SBクリエイティブ
5自由制作:フルスクリーンページを作ろう「架空のお店」のページを作ることを課題としました。実習に入る前に、アイデアシートとして、「どんなお店か?」「どんなイメージか?(かっこいい・穏やか・知性的・・・など)」を回答させそれに合致したページを作る課題でした。

教材はこちらにあります。

論理的思考とレポートの書き方(2021年度)

英理女子学院高等学校 iグローバル部1年「情報の科学」で実施。「総合的な探究の時間」に沿わせる形での授業でした。レポートの書き方や引用の仕方など、教科書には触れられているけれども、なかなか取り上げる機会が少ないかも知れません。自分の学生生活も含めて考えると、引用の「意義」は、実際自分でレポートなりを書いてみないと実感がこもりにくい気がしています。この単元に関しては、「総合的探究の時間」で取り扱えたら素敵なのかも・・・と思っています。

内容キーワード・参照した資料など
1「論理的」とは?参考文献:渡邊淳子「大学生のための論文・レポートの論理的な書き方」研究社
自分の考えをPREP法で表現する
2レポートの書き方①
基本的な構成
参考文献:立教大学大学教育開発・支援センター「Master of Writing」
3レポートの書き方②
引用のしかた